大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(あ)317 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人秋田経蔵の上告趣意は、憲法三八条の違反をいう点は、原審の是認した第

一審判決は被告人本人の自白のほか、補強証拠を挙示しているのであつて、所論違

憲の主張は前提を欠き、同三七条違反をいう点は、実質は単なる訴訟法違反の主張

であり、判例違反をいう点は、引用の判例は本件には適切でなく、実質は単なる法

令違反、事実誤認の主張に帰し、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。被

告人本人の上告趣意一は違憲をいうが、原審で主張判断のない事項に関するもので

不適法であり、同二は違憲をいうが、所論の質問顛末書等が任意性のないものと認

むべき証跡は記録上存在せず、また被告人本人の自白のほか補強証拠があるから所

論はいずれも前提を欠き、その他は違憲をいう点もあるが、実質は単なる法令違反、

量刑不当、事実誤認の主張を出でないものであつて、いずれも刑訴四〇五条の上告

理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三〇年九月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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